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「伝えたつもり」と「伝わった」...

  • サービス・事業

2026/9/6 19:08

「伝えたつもり」と「伝わった」のあいだを、データにする

株式会社DJ Insight 代表取締役の齋藤立壽です。当社は「TsutaeAI(ツタエアイ)」という、対面現場の映像・音声から非言語情報を可視化するAIを開発しています。なぜこの事業をやっているのか、あらためて言葉にしておきたいと思います。

見えないものを数値にする、という関心

原点は、都立高専の4年生のときに取り組んだ医療超音波の研究でした。目に見えない超音波の反射波から、悪性か良性かを判別する。目には映らないものが、数値として立ち上がってくる。その感覚が面白くて仕方ありませんでした。

パワーリフティングでも、似た体験をしていました。フォームが1ミリずれるだけで、持ち上がる重量が変わる。「調子がいい」「今日は重い」という感覚の裏側には、必ず説明できる差がある。感覚を数値で捉えられる世界に、10代の終わりからずっと惹かれてきました。

ロボットが教えてくれた「場の空気」

大学院を経てメガベンチャーの社長室で新規事業を経験したあと、合同会社DJ Roboticsを立ち上げました。つくったのは、観客の反応をカメラで読み取って選曲を変えるDJロボットです。インド工科大学(IIT Bombay)の科学技術フェスティバルに特別招待いただき、5,000人の前でパフォーマンスをする機会にも恵まれました。

あのとき価値があったのは、ロボットそのものよりも「観客の反応を読み取る」という部分でした。会場の熱が上がる瞬間と下がる瞬間は、確かに存在する。しかもそれは、人の主観に頼らなくても捉えられる。ロボット事業を譲渡し、コアだった非言語AIの技術をスピンアウトさせて株式会社DJ Insightを設立したのは、その手応えがあったからです。

評価が「アンケートと所感」で止まっている

イベント、研修、レッスン、そして接客。対面の現場を訪ねると、必ずと言っていいほど同じ話を聞きます。「良かったか悪かったかは、アンケートと担当者の所感でしか分からない」。けれど本当に知りたいのは、その平均点ではなく「どの場面で集中が落ちたのか」「どの一言で相手の表情が変わったのか」という具体です。

TsutaeAIは、その場の映像・音声から、盛り上がりや集中度の推移、離脱の兆候、納得度の変化、会話のバランスなどを可視化します。美容サロンでは、リピートやアップセルにつながった会話の特徴をレポートとしてお返ししています。「なんとなく良い接客」を、次の人に渡せる形にするためです。

監視のためではなく、強みを見つけるために

「人の接客をAIで採点するのか」と聞かれることがあります。答えは明確にノーです。TsutaeAIは、スタッフを監視したり、一律の物差しで人事評価をしたりするためのものではありません。分析は現場と利用者への説明・同意のうえで行い、目的はあくまで一人ひとりの強みを見つけて、組織に広げることです。

サービス名を「Kagami AI」から「TsutaeAI」へ変えたのも、この考え方をまっすぐに表したかったからです。スタッフが伝えたつもりの内容と、お客様が実際に受け取った反応。そのあいだにあるギャップを可視化して、埋めていく。名前に込めたのは、その一点です。

伝えたいことが、100%伝わる社会へ

私たちが目指しているのは、みんなが伝えたいことを100%相手に伝えられる社会です。言葉だけでは運びきれない熱量や空気感まで含めて可視化できれば、人と人とのコミュニケーションはもっと正確になり、現場で働く人の努力はもっと正当に報われるはずだと考えています。

まずは美容サロン領域で、非言語情報の可視化を当たり前の道具にしていきます。イベントや研修での活用も含め、ご興味をお持ちの方はぜひお気軽にお問い合わせください。「場の空気」を、次の一手につながるデータに変えていきましょう。

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